交感神経と副交感神経について(それぞれの特徴)

よく耳にする交感神経と副交感神経。

何となくは知っているけど、詳しくはわからないし、どういう働きがあるのかわからない。

そんな疑問に簡単明確に、それぞれを比較しながらご説明していきます。

交感神経?副交感神経?それぞれの違いについて

交感神経とは、脳から体へ指令を出す自律神経の一つで、自分では意識していない身体活動を司っている神経です。

もう一つが副交感神経です。

自律神経の活動の一つが、内臓の活動です。

ご飯を食べた後、食物は胃に送られて消化され、小腸に移動して吸収され、大腸で便となり排泄されます。

この一連の活動には、人間の意識は関与していません。

脳から無意識下で指令が各臓器に送られて活動しています。

この活動を司っているのが、自律神経です。

自律神経には交感神経と副交感神経があるのは、有名です。

それぞれの活動は、相反しているのも特徴の一つです。

見比べてみましょう。

交感神経の働き

・血圧上昇(血管を細くする)
・瞳孔散大
・内臓活動を抑える
・呼吸を早くする
・神経過敏化

副交感神経の働き

・血圧低下(血管を広げる)
・瞳孔縮小
・内臓活動促進
・呼吸を深くする
・神経緩和
以上を見てもらうとお分かりかと思いますが、二つの神経はそれぞれ相反する作用を持っています
交感神経は主に、「戦闘状態」を有利にするために働く神経と言われています。
人間がまだ野生下にあった頃、人間を捕食する敵と相対した時に、戦闘に勝利、もしくは生存するために逃走するのに必要な機能のみを優先して活動させる神経です。

それぞれの神経が優位になった時の体調の変化についてみてみましょう。

・意識を鮮明に保つため、血圧を上昇させます。
・血圧を上昇させるためには血管を細くする必要がありますが、血管を細くすることによって、怪我をしても出血量を減らす目的もあります。
・戦闘中は摂取した食べ物を消化吸収するためにエネルギーを費やす余裕はないので、内臓活動は抑えられます。
・よりたくさんの酸素を摂取するため、呼吸回数が増えます。
・敵の出方を機敏に察知する必要があることから、神経は研ぎ澄まされ、鋭敏になっていきます。
副交感神経は、休息時により効率的に心身を回復させるために必要な機能を促進するための機能を働かせます。
・体にたくさん酸素を送るため、血管を広げます。その結果血圧も低下します。
・安息時は視野を広くする必要がないので、瞳孔は縮小します。
・摂取した食物をどんどん消化吸収・排泄するため、内臓活動が活発になります。
・酸素を摂取するため、呼吸は深くゆっくりになります。
・戦闘状態で過敏になった神経を緩め、落ち着いた気分に変換します。

交感神経を静めるとはどういうこと?

本来であれば、交感神経と副交感神経は、相互に切り替わりながら心身のバランスをうまく保っています。
しかし、ストレスが過多になると、脳は
「まだ戦闘中だ!気を抜くことはできない!」
と誤認し、副交感神経に切り替わることを拒否します。
例えば、過度な緊張を伴う仕事を終えた日などは、目が冴えて眠れなかったりすることはありませんか?
うまく切り替えられる人は、仕事を終えた安心感でいつもより眠れるのですが、切り替えが苦手な人やストレス過剰の人はこの切り替えがうまくいかず、神経が尖ってしまい、眠れなくなったりします。
このように、交感神経が優位な状態が続くと
・不眠・・・・神経過敏による覚醒状態の常態化によって起こる
・めまい・・・血圧上昇による自律神経不調によって起こる
・頭痛・・・・血圧上昇による血管壁への負担増大によって起こる
・便秘・・・・内臓活動低下によって起こる
・肩こり・・・過緊張による筋肉の硬直状態の常態化によって起こる
・疲労感・・・神経過敏による過緊張状態の常態化によって起こる
・抑うつ感・・過労による心身の衰弱によって起こる
等の症状が出てきてしまいます。
そこでよく聞くのが、「交感神経を静める」という言葉です。
具体的にはどうすることを指しているのでしょうか?
「交感神経を静める」とは、昂った交感神経を、強制的に副交感神経に切り替えることを指します。
では、その具体的方法についてみていきましょう。

気持ち良い!に勝る方法はない

副交感神経への切り替えには、「気持ち良い」が一番の方法だと言えます。

キレイな景色を見たり、美味しいものを食べたり、というのも一つの方法ではありますが、何よりも体に快感を与える方法最も効率的で確実、最短の最適な方法です。

交感神経優位の状態とは、過度のストレス・疲労により、自ら神経を切り替えることができなくなってしまった状態です。

ですから、外的要因によって体に作用をさせ、強制的に切り替えるしかないのです。

その最も簡単な方法が、快楽を与えるという方法です。

マッサージ等で肉体に快楽を与えると、脳は
「気持ち良い・・・今は戦闘状態じゃないのか・・・」
と察し、交感神経への指令をやめ、副交感神経へと切り替えます。

便秘やうつ、冷え症の方も、原因を探っていくと神経の過緊張・ストレス過多が根底にあることが多いです。

知らず知らずにストレスが積み重なり、自分では意識していない負担が神経を乱しているのです。

トリガーポイント療法は神経の切り替えにうってつけの方法である

スクナビコナ鍼灸院が行っているトリガーポイント療法は、体の緊張の原因となっているポイントのみを刺激し、快感を与えていく療法です。

ポイントを刺激された時の特徴は
「体の芯に響くような気持ちよさ」
です。

マッサージ店等で、良いところに当たった時の「あぁ、ソコソコ」というポイントのみを刺激し続ける、とイメージしていただけるとわかりやすいかと思います。

気がつけば眠ってしまっていることも多く、施術後は脱力しきってすぐに立ち上がれない方もおられます。

体への作用は、心にも作用する

つまり、ストレスや神経を原因とする不調には、体に作用してあげる方法が最善だということです。

心や神経には触れませんが、体には触ることができます。

体に触れると、それは必ず神経に作用し、神経は心へと作用していきます。

ストレスという目に見えないものに対処しようとしても、できません。

会社の環境によるストレスでも、会社の環境を変えるなど転職しない限りできませんし、転職もすぐにできるようなものではありません。

しかし、体への作用は簡単です。

見えない敵を相手にしようとするから、余計にストレスになり、パニックになってしまうのです。

答えは簡単なのです。

体を大切にしていれば、心も同様に強くなります。

心と体を分けて考えているから、どうしようもなくなってしまうのです。

ですから、原因が何かわからない不調にお悩みの方は、ぜひ一度当院に足を運んでいただきたいと思います。

ご予約お待ちしております。

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