湿潤舌(しつじゅんぜつ)とは?東洋医学から見る原因と改善法
あなたの舌、湿っていて苔が厚くないですか?
鏡を見たときに 「舌の表面がベタついている」「舌苔が厚く、白や黄色になっている」 ということはありませんか?
東洋医学では、これは 「湿潤舌(しつじゅんぜつ)」 と呼ばれ、体内の水分(湿邪)が過剰になり、代謝が滞っているサインと考えられます。
本記事では、湿潤舌の特徴や原因、そして 同じ症状を持つが原因が異なる舌の違い・改善方法 まで詳しく解説していきます。
湿潤舌とは?特徴と見分け方
湿潤舌の特徴

- 舌の表面が湿っており、ベタついている
- 舌苔が厚く、白色や黄色を帯びていることが多い
- 舌が腫れぼったく大きくなることがある
- 舌の色は淡紅~暗紅色が多い
- 舌苔が厚く、剥がれにくいことがある
湿潤舌は 「体内の湿(余分な水分)と熱または寒が停滞している」 ことを示す舌象です。水分が体外に排出されにくくなり、消化機能や代謝が低下している可能性があります。
湿潤舌があるとどんな不調が?
湿潤舌の人は、体の水分代謝が悪く、余分な湿気が体内に溜まっている状態 であり、以下のような症状が見られます。
こんな症状があるかも…
- 体が重だるく、疲れやすい
- 食後に胃がもたれる、消化不良を起こしやすい
- 口が粘つく、口臭が気になる
- 手足が冷たい or 体がほてる(湿寒 or 湿熱の違い)
- 軟便・下痢、または便秘と下痢を繰り返す
- 湿気の多い季節に体調が悪化する
- 舌苔が厚く、長期間変わらない
特に 脾虚(ひきょ)・湿熱(しつねつ)・寒湿(かんしつ) に関連していることが多いです。
湿潤舌と似た症状を持つ舌の違い
同じように「むくみ」「消化不良」「だるさ」を伴う舌でも、原因によって種類が異なります。
湿潤舌と似た症状を持つ舌の比較一覧
舌の種類 | 主な症状 | 主な原因 | 特徴的な違い |
---|---|---|---|
湿潤舌(しつじゅんぜつ) | 体が重だるい、口が粘つく、消化不良 | 湿邪+熱または寒の停滞 | 舌苔が厚く、ベタつきがある |
滑舌(かつぜつ) | むくみ、だるさ、消化不良、下痢 | 湿邪(余分な水分) | 舌がツルツルで苔が少ない |
胖大舌(はんだいぜつ) | むくみ、冷え、だるさ、発音しづらい | 脾虚・腎陽虚による水分停滞 | 舌全体が腫れぼったく大きい |
まとめ:湿潤舌は「湿+熱 or 寒」が原因、滑舌や胖大舌は水分代謝の問題が関与!
東洋医学的な改善法
鍼灸治療(健脾・利湿・清熱 or 温陽)
湿熱タイプ(体に湿と熱がこもっている)
- 曲池(LI11):熱を冷まし、炎症を鎮める
- 陰陵泉(SP9):湿を排出し、むくみを解消
- 中脘(CV12):消化機能を高める
- 足三里(ST36):胃腸を強くし、代謝を改善
湿寒タイプ(体が冷えて代謝が低下している)
- 命門(GV4):腎陽を補い、体を温める
- 脾兪(BL20):脾を強化し、冷えによる消化不良を改善
- 気海(CV6):体のエネルギーを高める
- 三陰交(SP6):血流と水分代謝を促す
セルフケア方法(食事・ツボ・生活習慣)
食事療法(利湿・清熱 or 温陽)
✅ 湿熱タイプ向け(清熱・利湿)
- きゅうり、冬瓜、セロリ、緑豆
- ハトムギ、小豆、とうもろこし
- 魚、豆腐、山芋
✅ 湿寒タイプ向け(温陽・利湿)
- 生姜、ねぎ、シナモン
- 黒豆、ナツメ、もち米
- 羊肉、くるみ、黒ごま
⚠️ 避けたい食べ物
- 冷たい飲み物・生もの・甘いもの
- 脂っこいもの(揚げ物・ラーメン)
- アルコール・カフェイン
まとめ
- 湿潤舌は「湿+熱 or 寒」の影響で舌苔が厚くなり、ベタつく舌象
- むくみ・消化不良・口の粘つきが特徴
- 治療では「利湿・清熱 or 温陽」を中心に行う
- 食事や生活習慣で、湿を排出しながら体質に合った調整を行うことが重要
湿潤舌の人は 「余分な水分を排出しながら、体のバランスを整える」 ことがポイント!
日常のケアで 健康的な舌と体を目指しましょう! 😊
当院のご案内
医院名 | スクナビコナ鍼灸院 奈良学園前 |
所在地 | 〒631-0022 奈良市鶴舞西町20201207−22FUN2階 |
TELL | 070-8404-5297 |
受付時間 | 10:00〜23:00 |
休診日 | 不定休 |
診療項目 | はり/灸/整体/小児はり |
駐車場 | 有り(1台)![]() |
アクセス | 近鉄学園前駅から徒歩10分 |
院の内観 | 内観写真はこちら |
LINE連絡 | 公式LINEで相談する |
WEBご予約 | Webで予約する |