鍼灸は“予防医学”として機能する――その理由と可能性
体調を崩してから治す、
痛みが出てから薬を飲む、
そうした“対症療法”に頼る暮らし方から、
「不調になる前に整える」ことの大切さが、今あらためて注目されています。
この考え方こそが、予防医学です。
そして鍼灸は、まさにその中心に位置づけられる存在です。
鍼灸は“未病”を整える医療
東洋医学には、**「未病(みびょう)」**という概念があります。
これは、「まだ病気とは診断されないけれど、健康でもない」という状態を指します。
・朝起きても疲れが取れない
・寝つきが悪い
・食欲が不安定
・なんとなく気分が落ち込む
こうした不調は、検査では異常が出ないことが多く、
現代医療の枠組みでは「経過観察」となることもあります。
しかし、鍼灸ではこれを“整えるべきサイン”と捉え、
体質や生活背景に着目して、悪化を未然に防ぐ治療を行います。
専門家の見解:「予防の視点こそ鍼灸の真価」
鍼灸の臨床研究を行う東京大学名誉教授・石井明徳医師は、
以下のように述べています。
「鍼灸は“診断名”に基づく治療ではなく、“状態”に対する調整である。
そのため、病気に至る前の段階で最も有効性を発揮する可能性がある」
また、WHO(世界保健機関)も、以下のように明記しています。
「鍼灸は多くの慢性疾患の進行抑制や体調管理に有効であり、予防医学的な手段としての活用が推奨される」
実際に、どう“予防”になるのか?
鍼灸が予防的に働くメカニズムには、以下のようなものがあります。
✅ 自律神経の安定化
ストレスや生活リズムの乱れで交感神経が過剰に働くと、
免疫力や消化吸収、睡眠の質が低下します。
鍼刺激は、副交感神経の働きを促すことで、
こうした機能低下を穏やかに回復させます。
✅ 血流の改善
末梢の血流が改善されることで、冷え・だるさ・倦怠感などが和らぎ、
内臓の働きも安定しやすくなります。
✅ “気”の巡りを整える(東洋医学的視点)
イライラ・焦燥・不安感といった、いわゆる“気の病”は、
気の滞り(気滞)として捉えられ、定期的な調整によって穏やかになります。
定期メンテナンスで“崩れにくい体”をつくる
当院では、強い痛みや症状が出てから駆け込む方も多いですが、
実は月1回〜2回程度の定期ケアを続けている方のほうが、
圧倒的に回復も早く、再発も少ない傾向にあります。
「肩が重くなる前にケアする」
「気分が落ちる前に整える」
こうした姿勢が、未来の自分を守る習慣になるのです。
まとめ:鍼灸は“今、症状がある人”だけのものではない
鍼灸の役割は、症状を取り除くだけではありません。
“崩れない体”を作ること、
“揺らぎにくい心”を育てること、
それこそが、これからの時代に必要なケアのあり方です。
・いつもどこかが重たい
・なんとなく疲れが取れない
・病院に行くほどじゃないけれど不調が続く
そう感じたときが、予防のスタートラインです。
当院のご案内
医院名 | スクナビコナ鍼灸院 奈良学園前 |
所在地 | 〒631-0022 奈良市鶴舞西町20201207−22FUN2階 |
TELL | 070-8404-5297 |
受付時間 | 10:00〜23:00 |
休診日 | 不定休 |
診療項目 | はり/灸/整体/小児はり |
駐車場 | 有り(1台)![]() |
アクセス | 近鉄学園前駅から徒歩10分 |
院の内観 | 内観写真はこちら |
LINE連絡 | 公式LINEで相談する |
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