症例紹介#23【40〜50代、やる気が出ない、取れない疲労感の正体】

1はじめに

当院に来られる方の中で、最も多い悩みが今回ご紹介する
「やる気が出ない、取れない疲労感」
です。

これらの悩みを訴えられる方は、多くが40〜50代の方です。
性別による差はあまりありません。

いわゆる、「不定愁訴」と言われる更年期症状の一つです。

しかし、この「やる気が出ない、取れない疲労感」の原因は更年期だけではないかも知れません。

2やる気が出ない、取れない疲労感の正体「フレイル」

フレイル」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?

「フレイル」とは、

筋肉量の低下により身体機能が低下し、
心身の脆弱性を含み生活機能に支障が出る状態

を言います。参照;公益財団法人長寿科学振興財団ホームページ

フレイルと似た症状に、「サルコペニア」というものがあります。

コチラは筋肉量の低下による身体機能の低下のみを指します。

フレイルはそこから更に状態が進み、心身にまで悪影響が出てしまった状態を言います。

心身機能が弱くなると、環境ストレス等への抵抗力が低下してしまい「うつ」等の
症状に飲み込まれやすくなってしまうのです。

サルコペニアは病気ではなく、加齢による身体の弱体化を放置した結果起こった「状態をいいます。

3 筋肉がなくなっていく怖さ

筋肉は脚から衰える

コチラのグラフを見てください

30代を境界に、下肢の筋肉量が顕著に減っているのがお分かりいただけると思います。

特に白筋繊維が衰える

少し専門的な話になりますが、筋肉には種類があり
・瞬発力を司どり、強い力を発揮する白筋
・持久力を司どり、力は弱いがスタミナのある赤筋
の2種類から成り立っています。

年齢が40代を超えてくると、体幹から脚にかけての筋肉が急速に衰えます。

この時衰えてなくなっていくのが、白筋です。

このような経験をしたことはありませんか?
・座った状態から立ち上がる時、体が重たく感じる
・本能的に階段を避けるようになった
・ペットボトルの蓋が開けづらい
・何もしたくないと思うことが多くなった

これらは筋肉量が低下するサルコペニアの初期症状です。

当院の患者さんから
この前和式トイレに入って用を足した後、出ようと思ったら立ち上がれなかった。
こんなに足腰が弱っているとは思わなかった。
というお話を聞きました。

この方はまだ40代の女性ですが、仕事がデスクワークで一日の大半を座っているとのことですが、このような生活スタイルの方は少なくないはずです。

いわゆる「一般的な仕事スタイル」であっても、ここまで筋力は低下してしまうのです。

4「フレイル」の原因

栄養素の不足

フレイルの原因の一つタンパク質の不足があります。

詳しくはコチラの記事をご参照ください。

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フレイルを防ぐ方法

現代人の食生活には、圧倒的にタンパク質が足りていません。

ですから、筋肉の材料となるタンパク質を必要量摂ることで、今ある筋肉をこれ以上減らさないようにすることが大切なのです。

運動の不足

フレイルの最も大きな原因は、やはり運動不足です。

こういう時、「日常に少し運動を取り入れましょう。例えば、普段はエスカレーターを使っているところを階段を選ぶとか…」という言葉を見ますが、これでは足りないのです。

また、
「じゃあ、ウォーキングから…」
という意見もありますが、フレイルの原因は瞬発力を司どる白筋の減少ですから、持久力を司どる赤筋を鍛えるウォーキングではあまり意味がないのです。

また、運動不足で弱った体で、たとえ負荷の小さいウォーキングであっても長時間の運動をすると、膝を壊してしまいます。

端的にいうと、ジムに通って筋トレをするのが最も効率的で効果も得やすく、怪我のリスクも少ないです。

5筋トレに対する誤解

筋トレというと
・歯を食いしばって重たいものを上げたり下げたりの単純な動作の繰り返し
・体が無駄に大きくなる
・頭が悪そう
といったネガティブなイメージが先行してしまいます。

これが全て間違っているとは言いません。

確かにその通りな面もあります。

しかしそうではない、とても体に良い、とりわけ「美しさ」に関連する影響があるということを少しお伝えします。

筋トレの誤解を解く記事もありますので、コチラをご覧ください

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筋トレのあまり知られていない効果

6筋トレは肌や爪、髪に潤いを与える

筋トレを行うことで、当然筋肉量が増えます。

筋肉量が増えると、まず改善されるのは
血流
です。

筋肉は、心臓と共に血液を体の隅々まで送り届けるポンプの役割をしているからです。

血流が改善すると、次は何が改善されるでしょうか?
ザッと思いつくのは下記のとおりです

・浮腫みの解消
・体の末端部の冷えの解消
・首肩のコリと頭痛の解消
・疲労感からの解放

・ボ〜っとする無気力感からの回復
・爪の潤いの改善
・毛量増加
・髪の潤いとコシの回復
・肌の輝き、ハリUP

また、筋肉量が増えて体が強くなると、外部環境からのストレスに対しても強くなります

心は肉体の強さに支えられているので、体が強くなると気持ちも強くなります。

これまで会社のムカつく上司や出来ない部下にイライラしていても、筋トレをすることで心に大きなゆとりを持つことができるようになります。

また何より、筋肉量UPによる血流の改善は、身体中に新鮮な酸素と栄養を行き渡らせるので、肌や髪の毛、瞳の輝きにまで影響します。

7ジムへ行こう(宅トレは続かない)

ここまでお読みいただいた方には、筋肉量を増やすことの大切さを知っていただけたと思います。

最後に一つお伝えしたいのは、ジムに通って欲しい!ということです。

宅トレ、いわゆる自宅トレーニングは絶対に続きません。

YouTubeでは、「自宅でできる簡単エクササイズ!」と称して、スタイルの良い女性が様々な自宅でできる筋トレを教えてくれています。

しかし、正直にいって
自宅トレーニングはしんどいだけで効果が感じられにくい!
です。

自宅トレーニングは、主に自重トレーニングがメインになります。

すなわち道具を使わず、自分の体重を負荷にしたトレーニングです。

これは、お手軽と称して紹介されていますが、トレーナーとして言わせていただくと(私はNESTAというアメリカトレーニング協会公認のスポーツトレーナです)
自重トレーニングは拷問
です。

達成感がない上に回数を必要とし、受けた痛みに見合うだけの結果が伴わないのです。

自重トレーニングを紹介しているスタイルの良い女性も、普段は絶っっ対にジムでトレーニングしています。
理由は何より、楽しくない上にしんどいだけで効果が少ないから、です。

最も重要なのは、サルコペニア防止に必要な白筋が自重トレーニングではほとんど増えないからです。

とにかく一度、ジムの見学に行ってみてください。

USJに来たかのような、ワクワク空間があなたを待ち受けているはずです。

8まとめ

・やる気が出ない、取れない疲労感の原因は「フレイル」
・「フレイル」は白筋の減少による身体的機能低下と、心身のストレス耐性の低下を指す
・フレイルは高齢者でなくても、陥る
・タンパク質を積極的に摂ろう
・自宅ではなく、ジムにいって楽しくトレーニングしよう
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