【患者】
20代女性
【主訴】
右膝の内側が痛く、長時間立っていられない。
【所見】
・腫れや熱感はなく、軽く押圧しても痛みは出ない。
・やや強く圧迫すると痛みが発生する。
・右大腿部(太もも)の内側をストレッチさせるように押圧すると、
・膝の痛みが再現される。
・痛みが顕著な場所は、右膝内側の中央から下部(脛の骨との境界)付近。
【治療内容】
痛みが顕著に現れる、右膝内側の中央から下部(脛の骨との境界)付近には、股関節を内転(股を閉じる動作)させる動作に強く作用する、内転筋群が付着する部位である。
太ももの内側の筋肉をストレッチさせるように押圧した際に、
膝の内側部に痛みが再現したということは、当該内転勤群が
何らかの理由で過剰に収縮しているため、腱と骨との接合部が引っ張られて
痛みとして現れていると推察される。
治療に際しては、内転勤群の弛緩が第一であるが、ストレッチをかけると痛みが増悪するため、
マッサージを継続させることはあまり好ましくない。
また、太ももの内側部は皮膚も薄く、鍼を打つと内出血する危険もあるため、
あまり余程のことがない限りここに鍼をすることはない。
こういった場合に使いやすいのが「灸」である。
灸はもぐさを小さく捻ったものを、灸専用の台座シールの上に置き、
火をつけて熱刺激を加えるものである。
熱刺激の採用について説明すると、
熱い鍋等を不意に触れると、「!?」となって意思とは関係なく手を引っ込めないだろうか?
これは「反射」と言われるもので、人間の体に組み込まれた防衛のためのシステムだ。
灸の様な小さな刺激では、関節を動かすほどの大きな反射は起きないが、ほんの一瞬の微細な筋肉の収縮と弛緩を強制することによって、筋ポンプを活性させ血流を促進させる。
筋肉と骨をつなぐ部分を「腱」というが、この部分にはほとんど血液が通っていない。
そのため治癒が遅く、一度痛めると治りが非常に遅い。
そのため、灸をすることで強制的に血液を送り込み、治癒を早める効果を持っている。
本症例の場合は
を中心に、数箇所施灸した。
施術後は
「痛みがない!なんで?不思議」
と驚いていたが、痛みが取れて何よりだったと思う。
これは、千年灸でも可能なので、膝や肘を痛めている場合はぜひ試してほしい。
痛い場所の周りに施灸すると良い。
灸の代わりに、下記の電子温灸器を活用しても良い。
温熱レベルはせんねん灸と同じ設定となっています。
コロナ禍でサロンに行けない方でも人気の温エステがお家で可能 です。灰や煙がでない温熱体験が可能 ・手軽にどこでも使用でき、リラックス・ストレス解消 が可能となっています。約29gと軽量の本体だから在宅ワーク中や家事をしながら温活できます。
気軽にポイント温ケア、アロマの香りでリラックス【CalmMe HERBALQ】