患者
40代女性
主訴
仕事のストレスが重なり、最近眠れなくなった。
最初は肩こりを感じていたが、しばらくすると肩こりを感じなくなったが、代わりに顔と腕が痺れるようになってきた。
心配になり耳鼻科に行ったが、「どこにも異常はない。ストレスではないか」と言われた。
原因がストレスではどうしようもないとそのままにしていたところ、次第に夜に頻繁に目が覚める様になった。
最近は寝つきが悪く、布団の中でゴソゴソしている間に朝を迎える様な状況になってしまった。
所見
目がどんよりとしており、声に力がない。
言動から神経質そう性格が伺える。
体格は細身でやや撫で肩気味である。
身体所見
「顔、腕の痺れがある」との言辞を聞いて、すぐに予想したのが、肩甲挙筋であった。
当該筋肉は頸椎(首の骨)の左右に一対あり、肩甲骨の上端に伸びている。
この筋肉が疲労により硬直すると、典型的症状として
「顔の痺れ」
が顕著に出る。
また、同患者は体格が細くやや撫で肩気味であることから、胸郭出口症候群となりやすい傾向にある。
胸郭出口症候群とは、肩こりによって首から肩の筋肉が硬直し、
頸椎から腕へ走る神経や血管を圧迫してしまい、腕の痺れや冷えを生じる症状の総称である。
うつ伏せの状態で観察すると、明らかに首の左右両サイドに顕著な肩甲挙筋の膨隆が認められた。
また、背中の皮膚にも遊びがなくピンと張り詰めており、自律神経が昂っていることが伺えた。
施術開始
張り詰めた肩甲挙筋に指を添えると、途端に患者は
「顔が痺れる…」
と症状が再現される旨を訴えた。
また、首と鎖骨のやや上辺りに指を添えると
「腕が痺れます」
と腕の痺れ再現される旨申し立てた。
これは「モーリーテスト」という胸郭出口症候群の検査方法であるが、この方法を用いて当該部位の施術を行なっていく。
心身の状態としては、ストレスと疲労によって自律神経の交感神経が昂ったままとなってしまい、副交感神経への切り替えがうまくできていない状態であると推察された。
よって、交感神経過緊張状態の患者への施術の鉄則は、
「痛みと緊張を与えず、とにかく気持ちよくリラックス」
である。
整体マッサージを行うにあたっては、指の腹の部分を使って優しく少しずつ増圧しなければならない。
筋肉が硬いからといって指の先を使ってグイッと押すと、筋肉は「攻撃されている!」と反応して防御姿勢をとり、
余計に硬くなってしまうからだ。
施術中は気持ちよさと眠気の波を常に患者に浴びせ続ける意識がとても重要となる。
鍼を使う場合は、肩甲挙筋だけを狙って挿鍼し、反応があればしばらく挿したままにする。
僧帽筋の上部は、筋肉が糸のように細く張っている場所を目掛けて刺すと、ブルンッと攣縮を起こして一気に弛緩していく。
施術後の体感
施術後に体の変化を尋ねたところ
「目がぱっちり開きます!濡れた服を着てたみたいな重さも無くなりました!」
と疲労が軽減された旨申し立てた。
この方は月に一回の頻度で来院してくれているが、この日は
「泥のように眠った」
と後日報告してくれた。
あれから顔や腕の痺れは発生していないが、性格的にストレスを溜め込みやすい為、定期的に来院して疲労のリセットをしている。
養生法
赤丸の場所にせんねん灸をすると良い。
ただ、顔の痺れ等の原因となる肩甲挙筋に対しては、火を使う灸はやや危険を伴うのでおすすめできない。
肩甲挙筋への養生は、下記の様なセルフケアグッズを使うのもおすすめ。
また、本品はせんねん灸と同じ「設定温度 / 42℃ – 45℃ – 48℃」となっている点もポイントが高く、もぐさのお灸と同じ効果が家で体感できます。
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