目次
はじめに
東洋医学では、季節ごとに人体に与える影響が異なると考えられています。
春・夏・長夏・秋・冬の五季は、それぞれ五臓(肝・心・脾・肺・腎)と深い関わりを持ち、季節の変化に応じた養生法を取り入れることで健康を維持することができます。
本記事では、季節ごとにどのような影響が体に現れるのか、どの五臓が最も影響を受けるのか、そしてその対策としての養生法について詳しく解説します。
季節ごとの五臓の影響と養生法
春(肝)—気の巡りを整える
春の特徴:
- 陽気が上昇し、活動的になる季節
- 自然界の変化に応じて、人体のエネルギーも活性化
- 肝が活発になりやすいが、気が滞るとストレスが溜まりやすい
春に影響を受けやすい不調:
- イライラしやすい、怒りっぽくなる
- 目の疲れやかすみ
- 肩こりや頭痛
- 生理不順やPMSの悪化
春の養生法:
- 気の巡りを良くする食材を摂る(セロリ、春菊、ミント、シソ)
- 軽い運動を取り入れる(ウォーキング、ストレッチ)
- 深呼吸を意識し、リラックスする時間を持つ
- 酸味のある食材(レモン、梅干し)を適量摂取する
夏(心)—熱を逃がし、心を安定させる
夏の特徴:
- 気温が上がり、汗をかきやすい
- 体温調節が求められ、心臓の負担が大きくなる
- 血流が活発になるが、熱がこもると不調が生じる
夏に影響を受けやすい不調:
- 動悸、息切れ
- ほてりやのぼせ
- 不眠、寝つきの悪さ
- 脱水症状や熱中症
夏の養生法:
- 冷たい食べ物を摂りすぎず、常温の水をこまめに飲む
- 苦味のある食材(ゴーヤ、緑茶)を摂る
- 日中は涼しい場所で適度に休憩を取る
- 夜更かしを避け、早寝早起きを心がける
長夏(脾)—消化を助け、水分バランスを整える
長夏の特徴:
- 高湿度による消化機能の低下
- 湿気が多く、むくみやすくなる
- 胃腸に負担がかかりやすい
長夏に影響を受けやすい不調:
- 胃もたれ、食欲不振
- 下痢や軟便
- 体がだるく、むくみやすい
- 皮膚トラブル(湿疹など)
長夏の養生法:
- 温かい食事を意識し、冷たい飲食物を控える
- 消化を助ける食材(生姜、山芋、豆類)を摂取する
- 軽い運動で汗を流し、湿気を体外へ出す
- 胃腸を冷やさないよう、食事はゆっくりとよく噛んで食べる
秋(肺)—乾燥を防ぎ、呼吸器を守る
秋の特徴:
- 空気が乾燥し始め、皮膚や粘膜が影響を受ける
- 肺が弱りやすく、風邪をひきやすくなる
- 乾燥により咳や喉の痛みが出やすい
秋に影響を受けやすい不調:
- 風邪をひきやすい
- 乾燥肌、喉の渇き
- 咳が出やすく、喘息が悪化する
- 便秘になりやすい
秋の養生法:
- 潤いを補う食材(白ごま、梨、はちみつ、豆腐)を摂取する
- 部屋の湿度を保ち、加湿器を活用する
- 喉を乾燥から守るためにこまめに水を飲む
- 軽い運動を取り入れ、呼吸を深める
冬(腎)—エネルギーを蓄え、体を温める
冬の特徴:
- 気温が下がり、エネルギーを蓄える時期
- 体が冷えやすく、腎が弱ると代謝が低下
- 免疫力が落ちやすい
冬に影響を受けやすい不調:
- 冷え性、手足の冷え
- 腰痛、膝の弱り
- 免疫力低下による風邪やインフルエンザ
- 疲れやすく、活動量が減る
冬の養生法:
- 黒色の食材(黒ごま、黒豆、海藻類)を摂取する
- 体を温める食材(生姜、にんにく、羊肉)を取り入れる
- 早寝早起きを心がけ、十分な休息を取る
- 適度な運動で血行を促進し、冷えを防ぐ
まとめ
東洋医学では、季節ごとに五臓の働きが変化し、それに応じた養生が重要とされています。
春は「肝」、夏は「心」、長夏は「脾」、秋は「肺」、冬は「腎」が影響を受けやすく、それぞれに適した食事や生活習慣を取り入れることで、体調を整えることができます。
季節の変化に合わせた養生法を実践し、自然と調和した健康的な生活を送りましょう。
当院のご案内
医院名 | スクナビコナ鍼灸院 奈良学園前 |
所在地 | 〒631-0022 奈良市鶴舞西町20201207−22FUN2階 |
TELL | 070-8404-5297 |
受付時間 | 10:00〜23:00 |
休診日 | 不定休 |
診療項目 | はり/灸/整体/小児はり |
駐車場 | 有り(1台)![]() |
アクセス | 近鉄学園前駅から徒歩10分 |
院の内観 | 内観写真はこちら |
LINE連絡 | 公式LINEで相談する |
WEBご予約 | Webで予約する |