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絳舌(こうぜつ)とは?東洋医学から見る原因と改善法
あなたの舌、赤黒くなっていませんか?

鏡を見たときに 「舌が赤黒く、通常よりも濃い赤色をしている」 ということはありませんか?
東洋医学では、これは 「絳舌(こうぜつ)」 と呼ばれ、体の熱がこもった状態や血流の滞りを示すサインとされています。本記事では、絳舌の特徴や原因、そして 改善のためのセルフケア まで詳しく解説していきます。
東洋医学では、これは 「絳舌(こうぜつ)」 と呼ばれ、体の熱がこもった状態や血流の滞りを示すサインとされています。本記事では、絳舌の特徴や原因、そして 改善のためのセルフケア まで詳しく解説していきます。
絳舌とは?特徴と見分け方
絳舌の特徴
- 舌の色が全体的に濃い赤色~紫がかっている
- 舌苔が少なく、乾燥していることが多い
- 舌の表面にひび割れが見られることもある
- 舌の形は通常~やや細長い傾向
- 舌の動きが鈍くなることがある
絳舌は 「体内に熱がこもっている」「血の巡りが悪い」 ことを示す舌象です。
絳舌があるとどんな不調が?
絳舌の人は、体の潤い(陰)が不足し、熱がこもる状態(陰虚火旺)や、血流が滞る(瘀血)状態 が多く、以下のような症状が見られます。
こんな症状があるかも…
- のぼせ・ほてり・寝汗
- 手足がほてる(冷えのぼせ)
- 喉が渇きやすく、乾燥感が強い
- 皮膚がカサカサしやすい
- 動悸や胸の圧迫感がある
- 不眠(寝つきが悪い・眠りが浅い)
- 便秘・尿の色が濃い
- 頭痛やめまいを感じることがある
特に 更年期やストレスが多い人、睡眠不足が続いている人に多く見られます。
絳舌になりやすい体質とは?
こんな人に多い!
- 陰虚タイプ(体の潤い不足) → 乾燥しやすい、のぼせ・寝汗がある
- 瘀血(おけつ)タイプ(血流が滞りやすい) → 顔色がくすみやすい、冷えのぼせ
- ストレスが多く、気が高ぶりやすい人 → イライラしやすい、不眠傾向
- 更年期の女性 → ホルモンバランスの乱れで熱がこもりやすい
- 夜更かし・睡眠不足の人 → 陰が不足し、体の熱が下がりにくい
このような体質の方は、「体の熱を鎮め、血流を改善すること」 が重要になります。
裂紋舌と絳舌の違い
裂紋舌は 「潤い不足による乾燥」 が主な原因ですが、同じように舌が赤みを帯びる 「絳舌(こうぜつ)」 とは違った病態を持っています。
裂紋舌と絳舌の違い一覧


比較項目 | 裂紋舌(れつもんぜつ) | 絳舌(こうぜつ) |
---|---|---|
舌の特徴 | 舌の表面に亀裂(ひび割れ)がある | 濃い赤色~紫がかった赤色 |
舌苔 | ほとんどない or 薄い | 少なめ or 黄色っぽい |
舌の質感 | 乾燥しやすく、ツヤが少ない | 乾燥ぎみでツヤが少ない |
主な原因 | 体の潤い(陰)が不足し、舌の組織が乾燥 | 体に熱がこもり、血流が滞る(瘀血) |
関係する体質 | 陰虚(潤い不足)、血虚(血の不足) | 陰虚火旺(潤い不足で熱がこもる)、瘀血(血流の滞り) |
主な症状 | 口や喉の渇き・皮膚の乾燥・冷えのぼせ・便秘 | のぼせ・ほてり・寝汗・不眠・便秘 |
なりやすい人 | 血虚体質・乾燥肌の人・睡眠不足の人 | 更年期の女性・ストレスが多い人・夜更かしが多い人 |
治療法 | 滋陰・補血(潤いと血を補う) | 清熱・活血化瘀(熱を冷まし、血流を改善) |
おすすめのツボ | 照海(KI6)、三陰交(SP6)、太渓(KI3) | 太衝(LR3)、血海(SP10)、三陰交(SP6) |
まとめ:裂紋舌は「乾燥」、絳舌は「熱のこもり」が主な違い!
東洋医学的な改善法
鍼灸治療(清熱・滋陰・活血化瘀)
陰虚火旺タイプ(潤い不足で熱がこもる)
- 太渓(KI3):腎陰を補い、体の熱を抑える
- 三陰交(SP6):血と水分を補い、乾燥を防ぐ
- 百会(GV20):精神安定、のぼせを鎮める
- 照海(KI6):潤いを補い、熱感を抑える
瘀血タイプ(血の巡りが悪い)
- 血海(SP10):血流を改善し、瘀血を解消
- 膈兪(BL17):血流を良くし、冷えのぼせを防ぐ
- 合谷(LI4)+太衝(LR3):気血の巡りを良くする
- 内関(PC6):動悸や胸のつかえを和らげる
セルフケア方法(食事・ツボ・生活習慣)
食事療法(清熱・滋陰・活血化瘀)
✅ 体を冷ます食材(清熱)
- キュウリ、セロリ、苦瓜、トマト
- 梨、スイカ、柿
- 豆腐、緑豆、はとむぎ
✅ 潤いを補う食材(滋陰)
- 白きくらげ、黒ごま、山芋
- れんこん、クコの実、松の実
✅ 血を巡らせる食材(活血化瘀)
- 黒酢、玉ねぎ、にんにく
- 生姜(少量)、ナツメ、シナモン
⚠️ 避けたい食べ物
- 辛いもの(唐辛子・スパイス類)
- 揚げ物・脂っこいもの
- アルコール・コーヒー
お灸・温活
🔥 絳舌の人は基本的に「熱を冷ます」ので、お灸は控えめに
- のぼせがある場合 → 太衝(LR3)・血海(SP10)に軽めのお灸
- 瘀血が強い場合 → 膈兪(BL17)・三陰交(SP6)に軽めのお灸
ライフスタイル改善
- ストレスを溜めない(深呼吸・瞑想・アロマ)
- 夜更かしを避け、23時までに寝る(陰を補うため)
- 適度な運動(激しい運動より、ヨガや気功などリラックス系が◎)
- 湯船は熱すぎない温度にする(41℃以下)
まとめ
- 絳舌は「熱がこもる」「血の巡りが悪い」舌象
- のぼせ・ほてり・寝汗・不眠・冷えのぼせが特徴
- 治療では「清熱・滋陰・活血化瘀」を中心に行う
- 食事や生活習慣で、熱を冷ましながら血流を良くすることが大切
日常のケアで、健康的な舌と体を目指しましょう!
当院のご案内
医院名 | スクナビコナ鍼灸院 奈良学園前 |
所在地 | 〒631-0022 奈良市鶴舞西町20201207−22FUN2階 |
TELL | 070-8404-5297 |
受付時間 | 10:00〜23:00 |
休診日 | 不定休 |
診療項目 | はり/灸/整体/小児はり |
駐車場 | 有り(1台)![]() |
アクセス | 近鉄学園前駅から徒歩10分 |
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